情報企画 〔工程〕

「情報企画」を機能させるための技術的な実施方法について解説いたします

「情報企画」の構造(実践工程)

事業における「情報企画」の真髄は、自社の「経営資源」を顧客の「ブランド認識」へと変換する働きにあります。その機能を発揮させるためには、然るべき技術と手順を以て実践する必要があります。技術的な実践工程の構造は、下図の通りです。

情報企画の実践工程

経営資源の中には、目に見えて手に取ることのできる製品もあります。しかし、事業を成立させるには製品に係わる情報が不可欠です。例えば、手に取って頂くまでの営業情報、利用して頂く際の仕様情報、顧客満足度を向上させるための評価情報などです。物理的に製品が存在していも、属性や特性は情報化されていませんので、「情報企画」の源流では無形の情報として扱います。有形か無形かは、情報化されているか否かを意味します。

アヴァンサイト流「情報企画」の特長は、3工程の情報創出理論と実践と、国際展開多言語化を射程にとらえた情報資産の集約化と現地化です。いかなる企業や団体も、何らかの情報を創出し運用されているはずです。しかし、「機能」ページで指摘した情報統制不全の状態に陥ってはいませんか? それなら一度、きちっと原理原則理論を踏まえた上で実施技術実践を習得なさってください。これまで取り組まれてきた情報の創出運用作業が、似て非なる体系と品質に変貌します。下記に、「情報企画」の代表的な実践工程概要を分解して紹介いたします。

商品力を確定する「情報化」工程

「情報化」: 経営資源の重要な特性を各種形態の個別な情報(=単位情報)に落とし込む。

そもそも、商材の開発や特定は各企業団体の本業であり、「情報企画」前に存在する事業戦略の範疇です。意義ページで紹介した事業図は戦略策定ツールでもあるため、商材開発にも貢献するのですが、その工程に関する説明はここでは割愛します。そこから先の実務的な工程に焦点を当てます。

情報企画の実践工程:情報化
 

企業団体にはアイデンティティとも言える根幹の事業戦略中期長期があり、その具体的取組みとして場所時間対象などに応じた複数の営業戦略短期中期が策定されます。その実践策として、個々の商材が存在しています。従って、商材を情報化する場合でも、背景となるべき事業理念や事業戦略は常に押さえておかねばなりません。

 

その上で、事業の実勢をとらえます。目には見えない様々な属性や特性無形の情報を、文字画像音声映像など誰もが共有認識できる各種形態の表現有形の情報に落とし込みます。この作業で商材の本質を掘り下げられるし、個々人がバラバラに発見するしかなかった特長を、商材の持つ「商品力」として確定させることができます。

ところで情報って何でしょう。皆さんは最小単位の情報って何だと思われますか? 身近な例だとデジタル情報、つまり「0」か「1」かです。この2進数でありとあらゆるモノが表現できます。生物だと例えば細胞で、器官や生体を構成します。言語だと例えば単語で、実体や概念を名称に置き換えて取り扱うことができます。「情報企画」では、それらに該当する基本的な構成要素を「単位情報」と呼んでいます。

「単位情報」の筆頭は、何と言っても社名団体名です。そしてロゴやキャッチフレーズ、事業理念や商材名、その特長の記述などが続きます。対象となるあらゆる実勢の特性属性を「単位情報」化しておきます。

説得力を強化する「価値化」工程

「価値化」: 経営資源に見出す価値が異なる種々の顧客に対し、最適な切り口を洗い出す。

「単位情報」は往々にして、情報を発信する立場="事業主の論理"が色濃く表れます。「情報企画」は商材の魅力を顧客に訴求し、脳内にブランド認識を作り上げることです。情報は受信する立場="顧客お客様の論理"に合致している必要があります。送信機と受信機が同じ周波数の電波でつながるような感じです。観客無しでは演劇も音楽会も成立しません。「情報企画」も同じで、顧客の存在によって初めて情報に"価値"が生じるということです。

情報企画の実践工程:価値化

実勢の「商品力」がどんなに優れていても、"事業主本位"の「単位情報」では顧客の心をつかむことができません。そのため、予め訴求対象を特定し、"顧客本位"のフィルターで情報をふるいに掛けます。顧客にとって魅力的な情報の切り口が明らかになるので、届ける顧客を想定して情報の「説得力」を強化します。

 

当たり前に聞こえますが、実務的には意外と盲点です。組織内部に情報統制の部署も仕組みも無いことが多く、顧客フィルターを通さない情報が野放し状態情報統制不全の状態なのではないでしょうか。「情報企画」というプロの職能分野が確立されていないため、その教育も訓練も受けていない商材開発者が、"自分が説明したい"だけの内容で情報を完結させてしまいます。そういう実例は、枚挙にいとまがありません。本当に恐ろしいのは、その実情が外部から指摘されない、社内の誰もが気付いていないという、自社内で自浄作業が発揮できない現実です。

 

情報の目的は、顧客に意思決定させることです。つまり、商材の契約書にハンコを押させることです。そのために、最も効果的で最も効率の良い手段を選択しなくてはなりません。その実践が、情報の「価値化」工程です。

誘導力を発動する「表出化」工程

「表出化」: 経営資源を顧客に伝達する各種情報媒体(=複合情報)に構成して訴求する。

「価値化」によって「単位情報」の出陣準備が整うと、次は攻め込むための陣形「複合情報」を構築します。顧客にとって魅力的なストーリー展開や、単発で終わらせない体系的なプロット、すんなり納得できる論理的シナリオなどに沿って、選択したメディア情報媒体に相応しい様式で組成します。そうして顧客が認知できるように「表出化」された「複合情報」を統制し、「情報資産」として運用していきます。

情報企画の実践工程:表出化
 

情報資産にはコンテンツデータベースアーカイヴとしての機能があり、適正な情報を集約化していく「基幹コンテンツ」と、その情報を二次的に活用する現地化した「派生コンテンツ」に大きく分けられます。21世紀はインターネットの普及によって、コンテンツデータベースの在り方が大きく進化しました。オンラインのウェブサイトイントラネットも含む機能を駆使することで、情報の集約体系化と閲覧公開を同一プラットフォーム上で処理完結させることができるようになったのです。

コンテンツを集約化オンライン集中一元管理すると、印刷物や広告記事などに必要な情報も全てウェブサイト上に揃います。素材としての「単位情報」です。統制されている上に、顧客フィルターも通り抜けており安心です。それらの「単位情報」を用いて、ウェブ上の魅力的なストーリーと情報発信の機会相手目的手段などを踏まえ、最適な二次メディアを編集制作し「広報」展開します。

事業での「広報」は報道と異なり、顧客の意識を誘導することが目的です。中立が求められる報道において印象操作や扇動は道義に反しますが、「広報」における印象操作は逆に"正義"です。数ある選択肢の中から、自社の商材を選んで頂くためです。仮に他社の商材より劣っていたとしても、顧客の"心"をつかむことができれば勝機はあります。また、同じ商材に対しても、お客様には "渋々" より "喜んで" 代金を支払って頂きたいものです。

 

メディアに「表出化」した「情報資産」は、顧客が自社と商材に接するあらゆる機会をとらえて縦横に駆使します。そして顧客の意識の中に、自社と商材の魅力を「ブランド認識」として深く刻み込みます。この「広報」展開にも、確固たる理論と方法が存在しており、下記メニューの〔展開〕ページで解説していますのでご覧ください。

「情報企画」とは何か