情報企画 〔意義〕

事業活動において「情報企画」を行う根源的な意義について解説いたします

  Le Petit Prince

『星の王子さま』より

 サン=テグジュペリ, 1943年

 
大切な "見えない本質" を顕在化

どんな企業にも"始まり"があります。創業者の志や経営者の使命感、思い描く企業の将来像など、事業は源流から「過去⇒現在⇒未来」へと時間軸を進み、起点から「自社⇒地域⇒全国⇒世界」へと空間軸が広がります。その根幹を成す"事業の本質"は、実は"目に見えない代物"なのです。世代を超えて継承する、国境を越えて伝播する、そのためには「時間と空間の旅券パスポートこと、"目に見えない本質"を顕在化させる「情報企画」を有効活用しなくてはなりません。

Le plus important est invisible

「大切なものは、目に見えない」

見えない本質の顕在化
理解のミッシングリンクを結合

事業を発展させ、企業を継続させるには、本質を見失わないまま時代と社会の変化へ適応させ続けねばなりません。優れた経営者ほど、現時点では存在しない"未来"を理想の将来像として思い描くものです。一方で社員・従業員は、往々にして"過去"と"現在"に軸足を置いて現実を生きています。そのため、両者の隔たりを埋める行為は難しい経営課題です。この"理解のミッシングリンク失われた環"を解決しなければ、経営ビジョンを共有できない状態が恒常化し、"笛吹けども踊らず"状態で上意下達が機能せず、舵を切る好機を逸して事業の競争力を失いかねません。その対策は至極簡単。事業そのものを「情報企画」すれば良いのです。隠されたミッシングリンクを可視化して共有認識すれば、社員一人一人が自分自身の課題ととらえ、社員一丸となって"未来"へと歩を進めることができます。

理解のミッシングリンク
 
目的地へ辿り着く道筋を明確化

理解のミッシングリンクをつなぐ解決策の一つに、「事業図」があります。私が前職で新組織体制の検討を行った2009年に社内提起した手法です。多くの企業団体は「組織図」を描きますが、それは指示命令系統を表す部署名の体系図や部署別の構成員名簿でしかありません。組織ならば、事業の本質を可視化し、関係者らと共有認識をはかるための道具:「事業図」を最初に描くべきです。「事業図」は、その組織が「何をするか」を明示します。何をするか、つまり目的地ゴールや道筋ロードマップを明らかにして初めて、「如何にするか」すなわち実践するための「実施図」が必要となります。一般的な「組織図」は、どちらかというとこの「実施図」に近い存在です。

事業図の基本構造

両図を同じピラミッド形に描きましたが、記載内容は全く異なります。「組織図」が部署名と人名のリストであるのに対し、「事業図」には意味と手法を明記します。そのため、当社のような零細企業でも描くことができます。ただし、実際の「事業図」は単純なピラミッド形ではないし、決まった構成ルールもありません。


グループ企業間でも事業の関連性が高ければ単一の「事業図」として描き、同一企業内でも関連性の低い複数の事業は別個に描く方が効果的です。「事業図」が意識できると目先の利益に囚われない本質に適った思考ができ、自社のブランド力を適正方向に導く戦略策定や経営判断が強化されます。もちろん事業の方向転換や新規着手を行う場合、「事業図」は修正や描き直しを行い、常に最新の状態で共有認識を図ります。

ビジネスモデルの醸成と督励

「事業図」は経営者の事業構想を明瞭に可視化し、全社員や関係者らと共有認識するための情報ツールです。描く行為自体が事業の戦略策定とほぼ同義であり、ビジネスモデルの図式化とも言えます。

 

当社アヴァンサイトでも創業に際して「事業図」を描きました。参考例として「会社紹介〔事業〕」ページの図を転載します。文章だけでは伝えきれない事業の本質が、簡潔明瞭な視覚情報としてご理解いただけるはずです。詳細は「支援内容〔全容〕」ページで解説していますのでご参照ください。

前職で描いた「事業図」非公開は複数枚に及び、内容も関係性も当社分の10倍以上は複雑でした。組織構成に独自性と革新性が強く、業界団体協会や国際学会も設立していたため、私自身が「事業図」無しでは本質の整理体系化ができず、必要に迫られて描いたという経緯があります。


最弱零細企業の当社でもこの「事業図」です。社員数の多い皆さんの企業規模だと、「事業図」の果たす役割の重要性と生み出す効果の大きさは想像に難くありません。「事業図」の作成は「情報企画」の1丁目1番地だと言えるでしょう。

アヴァンサイト事業図

皆さんは「情報企画」という言葉から、ウェブサイト制作や広告広報系の業務を想像されませんでしたか?

 

「情報企画」の実体が認知されておらず、世間が名前を必要としないため、名と体にズレが生じているのです。各種メディア制作は「情報企画」を行った後の工程です。例えると、広報系の業務は「情報企画」で献立て調理した料理コンテンツを、配膳のため器各種メディアに盛る作業です。

 

器はその都度、最適なものを選択しますよね。料理あっての器であり、器のための調理ではありません。近い将来、VR仮想現実機器やアンドロイドなどがメディアの仲間入りを果たすでしょう。そうなっても、「情報企画」の本質や意義が変わることはないのです。

 

ここでは「情報企画」の事業活動における "根源的な意義" について解説しました。情報の創出発信広報における "構造的な意義" については、下記メニューの〔機能〕ページをご覧ください。

「情報企画」とは何か